「残す」から「持って帰る」へ。福岡県100店舗限定の“いいとボックス”って?

福岡県では現在、食べ残しを持ち帰るためのオリジナル容器「持って帰っていいと(eat)ボックス」のモデル店を県内100店舗限定で募集中。北九州市内の飲食店も対象です。しかも、ボックスは無料で提供されます。

「食べきれなかったけど、捨てるのはもったいないな…」。飲食店でそんな経験、ありませんか?


昨年度の持って帰っていいと(eat)ボックス

福岡県の「持って帰っていいと(eat)ボックス」って?

名前を聞いた瞬間、ちょっと福岡らしくて好きになりました。

「持って帰っていいと」+「eat(食べる)」=「持って帰っていいと(eat)ボックス」

福岡県が飲食店で発生する食品ロスを減らすために展開している、食べ残し持ち帰り用のオリジナルボックスです。「食べきれない。でも捨てるのはもったいない」そんなお客さんの気持ちと、「できれば捨てずに済ませたい」という飲食店側の気持ち。その間を、ひとつの小さな箱がつないでくれます。

100店舗限定!北九州市の飲食店も応募できます

今回募集されているのは、福岡県内100店舗のモデル店。もちろん、北九州市内で営業する飲食店も対象です。募集期間は、2026年8月6日(木)〜9月4日(金)まで。モデル店に選ばれると、1店舗につき「持って帰っていいと(eat)ボックス」が30個無料で配付されます。実施期間は10月1日(木)〜12月31日(木)。食品ロス削減月間の10月から、宴会などが増える忘年会シーズンまでの3カ月間です。「うちのお店でも使えそう」そう思った北九州の飲食店さんは、チェックしておいて損はなさそうです。

実は「お店にとっても」メリットがある取り組み

食品ロスというと、どうしても「環境のため」という少し大きな話に聞こえてしまいます。でも、飲食店の日常に置き換えてみると、もっと身近です。たとえば宴会やコース料理、ブッフェ。「もうお腹いっぱい。でも、この料理をそのまま残すのはもったいない…」そんなとき、お店側から持ち帰りを案内しやすくなる。これはお客さんにとってもうれしいし、お店にとっても廃棄量やゴミ処理負担の削減につながる可能性があります。実際、昨年度参加した店舗からも、食品ロスへの意識が高まったことや、お客さんへ持ち帰りを案内しやすくなったことなど、前向きな声が寄せられています。

ちょっと写真を撮りたくなる。「まごころアート」のデザイン

もうひとつ注目したいのが、ボックスそのもの。単なる無地の持ち帰り容器ではありません。側面には、障がいのある人によって生み出された作品**「まごころアート」**がデザインされています。食品ロス削減という社会的な取り組みを、ちょっと楽しく、ちょっと福岡らしく。テーブルに置いたときに「これ何?」と会話が生まれそうなのもいいところ。お店のInstagramなどで取り組みを紹介する際にも、伝わりやすいデザインになりそうです。

昨年度のステッカー

昨年度は1,769箱、約44kgの食品ロスを削減

この取り組みは2025年度にスタートし、2026年度で2回目。昨年度は131店舗がモデル店として参加しました。そこで活用されたボックスは1,769箱。食品ロス削減量は、推計で約44kgにのぼります。ひとつの箱だけを見れば、小さな取り組み。でも、100店、1000箱と広がっていけば、街全体では大きな変化になります。北九州でも「食べきれなかったら持って帰る」が、もっと自然な選択肢になっていくかもしれません。

飲食店は何をすればいい?参加方法はシンプル

対象となるのは、福岡県内で営業する飲食店です。テイクアウト専門店・デリバリー専門店は対象外となります。モデル店では期間中、持ち帰りを希望するお客さんへボックスを提供。あわせて店舗側・利用者側それぞれが簡単なアンケートに回答し、食品ロス削減効果などを検証します。

「持って帰っていいと(eat)ボックス」モデル店募集概要

  • 募集店舗: 福岡県内100店舗
  • 募集期間: 2026年8月6日(木)〜9月4日(金)
  • 対象: 福岡県内で営業する飲食店
  • 実施期間: 2026年10月1日(木)〜12月31日(木)
  • 配付数: 1店舗30個
  • 参加費: ボックスは無償配付
  • 応募: 福岡県電子申請または応募申込書
  • モデル店決定: 9月上旬にメールで連絡予定
  • 注意: 応募多数の場合は今年度初参加の店舗を優先

(1)下記URLからオンライン申請
福岡県「持って帰っていいと(eat)ボックス」オンライン申請

(2)「応募申込書」を下記の問合せ先へメールまたは郵送にて送付
〇 募集チラシはコチラ
〇 応募申込書はコチラ

「持って帰っていいですか?」が言いやすい街へ

食べ残しを前にして、「持って帰れますか?」と聞くのって、意外と勇気がいります。でも最初からボックスが用意されていて、お店から「持って帰っていいと」と言ってもらえたら、そのハードルはぐっと下がりそうです。食品ロス削減って、壮大なことを始めなくてもいいのかもしれません。

目の前の一皿を、捨てない。

その小さな選択が、街の日常になっていく。北九州の飲食店から、そんな景色が少しずつ増えていったら素敵ですね。「これ、うちの近所のお店にも知ってほしい」

そう思ったら、ぜひこの記事をそっと教えてあげてください。