行きたい街・住みたい街をテーマに街の魅力を紹介する「iko-sumo.jp」

マイクロツーリズムとは、自宅から1時間の範囲で地元や地域を観光すること。

地元を深く知り、楽しみ、地域経済を回す「小さな旅行」のご提案です。

北九州のシンボル的存在、日本の長大橋の始まりで建設当時は東洋一の吊り橋だった若戸大橋。八幡西区在住の私は、年に数回?いや、これまで橋を渡ったことは数えるほどのような気もします…。

私にとって若松区は、サイクリングをしたり、海をめがけたり、美味しい農産物を探しに行ったりと、市内でもちょっと特別な場所。

今日は旅行気分を満喫!

気分を盛り上げるため、車は置いて船に乗ろう!

若戸大橋ができる前の唯一の交通手段であった、ぽんぽん船の愛称の若戸渡船。まだ乗ったことのない方、いらっしゃるのではないでしょうか?

戸畑駅から渡し場まで徒歩15分。片道100円の乗船券を買い、マイクロツーリズムのはじまりです。

[戸畑ー若松] 
・片道 大人 100円 /小学生以下 50円
・65歳以上 50円/障がい者 50円
・自転車 50円

若戸大橋を下から眺めながらの3分間

海の上は一瞬ですが、船に乗り赤くて大きな若戸大橋を眺めながらの3分間は、日常をリセットしてくれるような気分になります。

あっという間に到着。あっという間に、景色が変わりレトロな町並みの若松南海岸。

洞海湾の畔にある、かつて石炭の積出港として賑わった若松のまちの面影が残り、今も現役の大正期建築物が多く立ち並び、港町・若松を象徴するエリアとなっています。

渡し場から徒歩5分。若松惠比寿神社へご挨拶。

「今日も安全に1日過ごせますように」

まずは、若戸大橋の高架橋の真下にある、若松えびす祭で有名な「おえべっさん」こと若松惠比寿神社へ。お祭りは、十日えびす3日間、春季大祭3日間、秋季大祭3日間各季節に行われ、総称して若松えびす祭と呼び、商売繁盛、海上安全、家内安全を祈願しに沢山の人々が訪れ賑わいます。

旅行先では、いつも神社を訪れるようにしています。その土地の歴史や風土を知る機会となるので欠かせません。皆さんはいかがでしょうか?

若松はJAZZの街。ジャズ喫茶「エルエヴァンス」でランチタイム

石炭航路があった戦前、上海経由で若松にジャズが流入し、九州各地に広がった歴史があるそうで、ジャズで町を盛り上げようと尽力された方のお店。若松の有名店です。

Elle Evans

北九州市若松本町2-9-20
[営業時間]
平日 11:30〜14:30 ラストオーダー14:00
土曜 11:30〜14:00 ・ 19:00〜22:30
※土曜日夜は、現在休業中。再開後もライブ開催時のみの営業となる予定。ライブ再開は未定です。
定休日 : 第1・第3日曜

店内に流れるJAZZ。奥に楽器と赤いラッパのスピーカー。大人な時間を感じられる場所です。

生バンドによるライブが行われる日もあり、現在は、コロナの影響でライブはお休みしていますが、今後はライブ開催日のみの夜営業になるそうです。

この日の店内音楽は、ジャズピアニスト、ビル・エヴァンス。

ボリューム満点の洋食メニューが豊富

写真はコロッケ定食。驚きの大きさです。

・エヴァンス定食(日替わり定食)  800円
・ジャズコロッケ定食 800円
・あしへいハンバーグ定食 1400円
その他、各種定食、カレー、パスタなど。

メニュー表には、jazzのようにアドリブの効いた料理を高音質のjazzと共にお楽しみください。と書かれていました。サッチモスパなんていうメニューがあったり、ことば選びがおしゃれで心を打たれます。

エルエヴァンスの前の通りは、中川ストリートと名付けられており、歩道には「ジャズの町若松」をイメージさせる楽器の絵柄の車止め。通りには若松の歴史が描かれたデザインマンホールもあり、ところどころに小さな発見があり、楽しめます。

毎年、世界的JAZZプレーヤーなどの演奏が聴けるイベント「若松鉄人JAZZ」はご存知ですか?

これまでの開催場所、若松市民会館を飛び出し、今年は屋外3ヶ所のステージで行われるそうです。

9/27(日)※予定 

まちなかでjazzライブを楽しめるなんて、しっとりと落ち着いた大人の時間を過ごせそうですね。

若松南海岸通り[通称:若松バンド/愛称:エルナード]を散歩。まるで映画のような町並み。

大正期の建物群が多く残り、日本一の石炭積出港として石炭景気に沸いた若松の歴史により繁栄した町並みが、現在の町並みに自然に溶け込み、かつての歴史を今に伝えています。

上野ビル、旧古河鉱業若松ビル、石炭会館など、歴史を感じる建物の町並みは、どこを切り取っても映画のセットのようで、写真を撮るのも楽しいです。カフェなどもあり、港の風を感じながら、のんびりと散歩はいかがでしょう。

三日月屋でおやつタイム。海を眺めながらサンデー。

こちらは、明治38年に建築された若松石炭会館。南海岸通りでは最も古い建物です。1階には天然酵母のクロワッサンで知られる三日月屋があります。三日月屋のクロワッサンは、誰もが知る北九州の名物ですよね。

お散歩の休憩がてら、おやつの時間にしました。

クロワッサンの他に、ソフトクリーム、サンデー、ぜんざいや、コーヒー、ジュースなども販売されており、ドライブのひと休みにもちょうど良いですね。

カウンタースペースがあり、海を眺めながらのイートインも可能です。

塩キャラメルサンデー 520円

濃厚なソフトクリームにキャラメルソース、粒の塩キャラメルがおいしい!添えられているラスクもとてもおいしかったです。

通りには、各所にベンチがあり景色を眺められます。目の前を横切る船や、対岸の戸畑エリアを眺めながら、のんびりしましょう。

見どころの多い若松エリア。船に揺られながら、マイクロツーリズムの締めくくり。

渡し場から、若松惠比寿神社〜エルエヴァンス〜若松南海岸〜渡し場まで、ぐるっと1周で1.5キロくらいの散策コースです。周辺には、雰囲気のある路地裏や、レストラン、商店街、カフェなどもありますが、ほんの一部のご紹介となりました。

いかがでしたでしょうか?魅力的な場所が多く、大人の町を感じた若松港エリア。自宅から30分ほどのところですが、やはり、まだまだ知らない北九州がたくさんありそうです。

地元や地域の魅力を再発見すると、とても気軽に、また行こう!と思える事がマイクロツーリズムの醍醐味かもしれません。