2024年4月、史上初「Z世代課」というセクションを立ち上げた北九州市。WebやTVで一気にバズり、目にした方も多いのでは?ですが、報道を見ても「実際のところ何をどうする課なの?」についてはちょっとボンヤリ。じゃあ、思い切って聞いてみよう!ということで、Z世代の編集長サタとX世代副編集長で市役所を訪問、そのルーツを「Z世代課」柏木課長に、前編に続きいろいろと聞いてみました。
Z世代編集長が探る!ネーミングで大バズり!Z世代課のホントのところ -前編-:記事はコチラ
柏木課長の構想とアクションに、すっかりド肝を抜かれた編集部。
シンプルに興味を掻き立たされ、怒涛の質問ラッシュをオラオラオラ!
サタ(以下S) 今日のこのお時間をいただくにあたって、いろいろとネットで調べていて思ったんですけど、「シン・ジダイ創造事業」と「Z世代課パートナーズ制度」の目的の違いって何ですか?どういう人がどっちを使うといいか?ってあるんですか?
柏木課長(以下K) 「シン・ジダイ創造事業」は育成、「Z世代課パートナーズ制度」はマーケティング、です。
副編集長ニシヤマ(以下N) 「シン・ジダイ創造事業」は具体的な事業化ってことですか?だから補助金が出せると。
K そう!だから(短期的に)イベントにするのが目的じゃなくて、(中長期的に)それを通じて育ってほしい っていうのが目的なんです。
私、北九州に留まってもらう必要全くないと思ってて。北九州の若い方に、世界で活躍できる人に育って欲しいんです。育てたいんです。
多分、その子たちが大きくなって、北九州でいい経験とかいい思い出があるんだったら、いつか北九州に貢献したいと思ってくれるはず。そういった経験を1つでも多くさせてあげたいっていうのが想いですね。その具体的なアクションが「シン・ジダイ創造事業」かな。
想いと行動力があって、特技とか色んな勉強してるとか、そういう若い方々の声を街づくりに活かしたいっていうのが「パートナーズ制度」って感じですね。
S これをお聞ききしてしっくりきました。ありがとうございます。企画書だけではあんまり理解できてなくて・・・すいません。
K いえいえ、全然(^^♪
初代Z世代課課長のプレッシャー?
S 私、実はこういう取材がすごく久しぶりで、超緊張してます。
K あ、ほんとですか?そんな風には全然見えないけど。
S 堂々とはできるんです、承認欲求高いZ世代なんで(笑)
で、YouTubeとか過去のニュースとか見てても、確かに「Z世代を増加させたい」っていう打ち出し方がすごい多かったから、本来の目的は「全国や世界で活躍できるZ世代を北九州で育てたい」だったんだ、ということが理解できて良かったです。
K そうですかー!よかった。
S ちなみに柏木さんはZ世代課できることが決まった時、課長として起用されたのはどうしてだと思っていますか?
K それはもう、偉い人に聞いてください(笑)。プレッシャー無かったかってよく言われますが、まあ、ないといえば嘘になるけど、なるようにしかならないし、もし失敗したら選んだあなたたちの問題よ、って言おうと思って(笑)
一同(笑)
S でもそのマインドを持てることが強さかなって思うんですよ。
多分、普通はどうしよう??💦ってなるじゃないですか。メンバーの世代も違うし。以前テレビで拝見したときは、課内ではあだ名で呼び合ってるんですよね?そういう基盤作りから頑張られていることからも、多分すごいプレッシャーが多分あったんだろうな・・・と。
意外なところに効率化への必然性
K ですね(笑)。見栄っ張りなんでそれを見せないようにしてますけど(笑)。でも、あだ名は決して仲良くなりたいわけじゃなくて、効率が悪いからそうしているだけです。
役所ってけっこう役職が変わったりがあって、課長なのか部長なのかとか。あと、今市役所は7,000人ぐらいの職員がいるんですよ。だから、「ナントカさんから内線です」って電話を繋ぐとき、この人は係長なのか課長なのか部長なのか、7,000人全員を絶対把握できてないから、調べないといけないんですよ。「この人は●●部の××課長なのか」って。その間に向こうは待たせてるわけでしょう?それが失礼だし、効率悪くて。
だったらもう統一して「~さんでよくない?」って。そしたらみんなが「じゃああだ名にしちゃおう」って。まああいいかって感じになった(笑)。
ですが、決して慣れ合いたいとか仲良くしたいわけではないんです。仲良くなることに越したことはないんですけど、効率性の観点です、あくまでも。
S タイパ・コスパ(笑)
K 私はZ世代じゃないけど、間というか、比較的近しい方だとは思ってます。
この間、課長になって最初のゴールデンウィークに、間の平日もお休みいただいて、イタリア行ったんですよ(笑)その間、私宛にかかってきた電話で、「柏木課長は?」って聞かれたら、みんな「バカンス中です」って答えてたみたいです(笑)。みんな同じこと言ってたらしくて(笑)
一同(笑)
K 課長が休んだ方がみんなも休みやすいし、私が休みたいからみんなも休んでね、って言ってる(笑)
S その雰囲気作りはすごく働きやすそう!!
Z世代課の日常アレコレ
S 今日はZ世代課の役割のお話をしてもらったと思うんですけど、普段はどういうお仕事をされているんですか?
K これが意外と地味なんですけど(笑)、今1番忙しいのは、8月の「シン・ジダイ創造事業」の募集開始に向けて、応募要項や規則みたいなのを作っています。
S TikTokとかは作っていないんですか?
K そうですね。そういう発信はしてないですね。
私たちが直接作るというより、他の課が「若い人に向けて発信したい」と相談があった時には、TikTokとかどうですか?っていう話はしますね。そういう立場なんです。例えば、施策がなかなか届かないとか若い人の意見が欲しいみたいな相談があったときに、「なんで今それやってるんですか」「えっ、チラシ?ありえないですね」みたいなことを言いながら「こうしてみたらどうですか?SNSも特性があるから、そういうことを届けたいんだったらインスタにしたら?」とか「やっぱりホームページはベースで要りますよね」とかも言う。助言するという感じです。
サタ編集長からSNSの提案?
S Z世代課がこれだけ人気になってるからこそ、独創的なSNSが立ち上がったら面白いのかなっ、ていう気持ちがあるんです。「行こう住もう」は北九州市のことが中心なので、Z世代課の方々にも活用してもらえるんじゃないかと思っていますし、「一緒に●●に行ってみた」なんかも良さそうかなと。市の方がオススメしてくれて嫌な気になる人って多分いないんじゃないですかねー?
私たちが普段取材しに行って記事にしていいですか?って聞くと、嬉しい、っていう反応がほとんどだから、お店の方の自信にもつながるんじゃないかと思うんですよ。
K うんうん、なるほど。そういう反応なんですね。
S だから北九州のおすすめスポットなんかをZ世代課が発信できたら面白いかな、発信の幅になるのかなと。ご提案の話です(笑)
K いいですね。それこそパートナーズのメンバーがいる理由なんですよね!
N いろんな立場の人がいて、たくさんの媒体あって、多発的にバンバン発信される果てに「なんか北九州すげえ盛り上がってんな」っていう現象を起こしたいですよね。たぶん、単独のメディアが、単独の行政が、単独の企業が、じゃないでしょうね。それが(制度名ではなくて本質的な)パートナーシップだと思います。
K そうそう、北九州市って発信が下手下手って言われることはあるけど(笑)。でも、こんなに頑張ってる若い人がまだまだいっぱいいるじゃんってのを多発的にあちこちで発信くれるだけで、役所としてはしめしめしめってなるんで(笑)
街づくりとか住宅施策とか道路とか、今の若い方の価値観で「このままじゃいけないな」って思ってもらうのも私たちの仕事だと思っていて。なのでこういう取材を通じて、そういう関連部署にも刺激を与えたい(笑)
S 「Z世代課が思う北九州に住む、とは?」みたいな。
K そうそう、デジタル重視の現代とはいえ、やっぱり人との触れ合いは大切だと思うんですよ。この前、シニア向けの情報誌に、Z世代課パートナーズの若い方が対談する企画があって。すごくおもしろかったですね。
だから私の課は、若者の若者による若者のための課にはしたくないんですよ。
若者の力で誰もが住みよい街に変えていきたい、という課なんで、若い方の頑張りを応援するのは当然なんですけど、見据えているのはもうちょっと先の未来で、ずっと北九州が続くために今変わらなきゃ、それを若い人の力で変えていきたい、そう思っています。
S すごく分かりやすい!
K だから他世代とも交流してもらいたいし、外国の方とか、政治関係の方とか、もう全然関係なく、みんなで変化していきたいですね。
副編集長も思わずぶっ込んでしまった、オトナのホンネ
N あんまり言いにくいかもしれないですけど、敢えてお聞きしますけど、それを進めていく上で1番何が障害だと思いますか?僕は「現状維持バイアス」だと思っているのですが・・・
K やっぱり既成概念ですよね。うん。今まで通りにやりたい、やるべきだ。
N ですよね。その方が楽でいいし、変わらなくて済む。
K そう、苦労しなくて済む。
N 人間は歳を取っていくほどそれが強くなっていくから、「他の世代との交流は必要よね」と考える一方で、世代間のいがみ合いってあるなと思っています。ネットの普及でそれが助長されている気もしています。世の中の変化が激しいことも後押しになって、世代の区切りも細かくなって増えているんじゃないでしょうか。
K 世代に関わらず、お互いが学ぶっていう姿勢を大事にしたい。嫌われるは昔の自慢話だったり、言い方だったりじゃないでしょうか。知ってほしい気持ち自体は本当にわかるし、私たちが学ぶこともたくさんあるんですけど、やっぱり言い方とか、「それについてどう思う?」ってひとこと聞くか聞かないかの工夫は必要だし、そういう場がもうちょっと気軽にカジュアルに持てると、若者もシニアも慣れていくんでしょうけどね。知的好奇心っていうか、学ぶっていうか、もっと知らない世界がいっぱいあるかもしれないって、お互いに思えるといいなと。
N これまでいろいろなお仕事をされてきて、そういった(柔軟な)シニアの方とお会いしたこともありましたか?
K (先ほどの対談の事例が)ほんとまさにそんな感じでしたよ。素敵なことですよね。世代が違うだけで話す内容も価値観もやっぱり全然違うから、分かり合えないと決めつけないで、話すと意外と分かり合えるんです。違う部分もちろんあるけど、同じ思いのところって絶対あるはずだから。
N ちょうど1ヶ月ぐらい前にですね、ある小学校の取組に呼んで頂いたことがあって。
大人と語り場っていう、体育館で中学生が椅子をぐるっと円状にして座って、その周りを大人たちがぐるっと取り囲むように座って、正面になった大人と子供が5分話したら横に移動して、次のまた次の人とお話する、という企画で。制限時間内にたくさんの人となんかを喋るっていう。
で、ご年配の方がけっこう多くて、僕でも若い方ぐらいだったんですけど、ご年配の方たちから「若い人たちからエネルギーもらった」とか「もっと自分が持ってるもの伝えたい」とか言うんですよ。一方生徒たちも「ご年配の方たちを最初怖いなと思ってたけど、 けっこう話を聞いてくれるんだと思った」とか、とかポジティブなものが多くて、意外でびっくりしたんですよ。人って年齢に関係なく、知りたいし知って欲しいんだなって思えて。色眼鏡で見てたのは僕の方だったかもなと思いました。
人間味あふれる柏木課長のフンイキだけでも
S (大マジメに)柏木さんってめっちゃ綺麗じゃないですか?
K (大いに恥ずかしそう)いやいやいやいやいやいやいやいやいやいや
S 今私YouTubeで見てる方だと思ってますから(笑)生で見れて嬉しい(笑)
K ホントはあんまり出たくないですもん。
S そうなんですか?全然そんな感じじゃないですよ、堂々とされて。
K もう仕方なく、仕事と割り切って。うん(汗)北九州が1人でも多くの方に知って頂けるんだったらしゃあないなと思って・・・
S でも、そうやって考えると、今日お聞きできたところは個人的にも大きかったです。私より若い世代の人たちにもしっかり伝えたい!知ったらきっともっと能動的になれると思う。私、ライターやってなかったら(自分のことを)受動的だったと思うんです。
今日のお話で、市の方がこれからたくさん場を作ってくれるって分かって、若い人からするとスゴイ嬉しいと思う。
K おっしゃる通り、主体性を持って活躍できる人材を育てるっていうのが「シン・ジダイ」のテーマなんですよ。
S 主体性、持ちたいけど、なかなか持てないからですね。
N 主体性の持ち方って難しいよね。どーやったら持てるんやか?(笑)
K まさにこれ、主体性を持った人が地元企業で働いてくれたら、企業さんがもっと稼げるようになって、北九州が盛り上がってずっと続いていくし・・・
一同 そうそうそう!
K 「あの人北九州出身なんだ」って活躍してくれる人が出るだけでも、北九州の知名度が上がって、もしかしたら外から人が来てくれるかもしれない。そういう循環がいい。
市内に留まってね!じゃなくて、留まろうが出て行こうが全国や世界で活躍できる人を一人でも多く育てていきたいなと。
S そしたら、行こう住もうとしては、これからパートナーズの方々とお話していってもいいのでしょうか?
K 是非!色んな方がいらっしゃるので、ご紹介しますね!
S 個人的にはもっと柏木さんのパーソナルな部分に迫りたいです(笑)
K なんでも喋ります(笑)
N 旅行大好きなんだって。
S え!一緒に行きたいぐらい。これだけフットワークが軽い方とだったら!
K あたしフッ軽(笑)
N 何か国ぐらい回ったんですか?
K このまえ数えたら20カ国くらいありましたね。昨年行ったトルコもすごくよかったです。海外では現地の市場やスーパーで食材を調達したり
「暮らすように旅する」を楽しんでます。
S 長期休みはずっと休みはずっと国内にいないですね(笑)
S 帰ってくる場所が北九州っていうのが、なんかいいですよね!
K うんうん、そうそう!
N 地元は北九州なんですか?
K 生まれも育ちも。東京の事務所にいたことはありましたけど。
S 私の友達も今ちょうどそう、結婚で大阪に行ったんですけど、この前仕事の関係で北九州に戻ってきたら、帰りたくないって、北九州住みやすっ、て。 やっぱり出てった子たちはみんなそう言いますね、私の周りは。
K そう。だからね、1回出てほしいんです。外に出るとこっちの良さがわかるもん。私、こっちに帰ってきて旦過市場で買い物してたら、全然知らないおばあちゃんに話しかけられて。「もうスイカ出とるねー」って。
一同(笑)
K 私も「ちょっとまだ高いですけどね~」とか言って(笑)その時に、北九州に帰ってきたなってすごく実感したというか、ちょっと嬉しかった(笑)やっぱ東京ってすごい自分のパーソナルスペースをいかに守るかで必死で。地下鉄とか。隣に誰住んでるかも全然知らないし。
N (移住者として)うんうん。
K なんかすごい孤独。だけど、別にベタベタしたいわけでもないから、ちょうど良い距離感というか、それはそれでよかった。でもこっちだと「一人じゃないな」って思えたんですよね、(おばあちゃんに)話しかけられたときに。
さらりとしたゼロ距離
S そうそう、「さらりとしたゼロ距離」です。
K 「さらりとしたゼロ距離」、キタキュー名物だっけ?(笑)
S おばあちゃんたちとかも、いきなりギュン!ってくるんですけど、話しやすい。そして、ずっとくっ付いてくるわけじゃない。飲み屋とかで知り合ったおじさんとかと、ガーッと話しても、その飲み屋だけの関係で終われるから、あったかいけど程よいみたいな。
K でもそういうのってね、「ノスタルジー」って言われがちなんですよ。昭和ぽさっていうか。でもZ世代にとっては懐かしくもなんともないじゃないですか。同じ現象だけど、「ノスタルジー」なのか「さらりとしたゼロ距離感」なのか、世代が異なると視点も異なるなって。
S&N 確かに確かに。
一周回って、やっぱりZ世代のテーマで有終の美
K さっきの世代間ギャップもそうですけど、街を盛り上げたいという想いは一緒だけど、表現方法とかやる活動が違ったりするだけで、結局一緒だよねっていう、そこあぶり出すっていうのもすごく面白いなと思って。
N なんかトリセツみたいのができたらいいですけどね。「●●代のトリセツ」。怒られるかな(笑)
S 世代トリセツは作っておもろいかも。「会う前にはこれを読め」みたいな(笑)
N 偏見を助長するものではないけどね。
S 「褒めると圧を感じるから、Z世代はあまり褒めすぎない」とか、「シニアの方は立場が大事だけど、上から目線に注意」なんかがあると会話の切り口になるし気が楽になって良いかも(笑)もちろん100パー正解じゃないけど。
K 意外とZ世代は飲み会が嫌いじゃないってことが分かって。頻繁な飲み会はNGなんですけど、気軽な飲み会はOKって。1軒目で帰れるぐらいの。妙なルールが嫌らしいですよ、上座下座とか、焼酎を作る順番とか。あんまり仕事仕事しているやつは行きたくないみたい。
N それは正直我々でもそう(笑)
K でも年上の方は知らないことを教えてくれるから、そういうのは楽しかったりするんですよ!
一同 うんうん!
K と考えると「Z世代飲み会誘っても来ない」と思って誘わなかったりすると、それはそれで不幸じゃないですか。
N それ!ホント今日は名言がたくさん出ましたね(笑)
S 私、自分がZ世代って思ってなかったんですよ。さとりとかゆとり世代じゃないかなと。まさかそのカテゴリーに自分がくるまれてると思ってなかったけど、確かに自分に当てはまることがたくさんありました。
K でもくるまれたいわけじゃないもんね?
S そう!私は私ですからね。
N 勝手なラベリングですからね。
K きっとみんな、お互い勝手にラベリングしてんでしょうね。
S でも、わかりやすい目安にはなりますよね。トリセツぐらいだったらいいかも。
ナニナニ世代だから、Z世代だからって決めつけられるのはイヤだけど、決めつけがなければ、それで理解が深まるならいいですよね。どんな世代の人も、みんなそう思っているんじゃないかな?だから、どんな世代でも話したいし聞きたいんだと思いますね。そういう場が、北九州にもっと増えると良いですね。
(おわります。)
後編は、Z世代課を少し深掘りしてお届けしました。名言もたくさん飛び出し、貴重なお話もたくさんありがとうございました。Z世代の方々はもちろん、全世代の北九州市民に伝わって欲しい!今後のZ世代課の活躍にご期待ください。
Z世代編集長が探る!ネーミングで大バズり!Z世代課のホントのところ -前編-:記事はコチラ