キタキューらしからぬ?老舗らしからぬ?センスが光るセレクトショップを、小倉井筒屋さんが直運営していると聞き、「これは気になる!」と、移住 副編集長のニシヤマは早速、現地へ向かいました。

北九州の老舗百貨店 小倉井筒屋 × セレクトショップ=地元に寄り添う力

男心をくすぐるアイテムギッシリ秘密基地「Stand up↑(スタンド・アップ)」さんにイロイロ聞いてみました!

北九州の人に長年愛されている百貨店「小倉井筒屋」と聞けば、やはり「老舗」の印象も強く、「百貨店」と聞けばさらに、シニア御用達の「高級でハイソ」という、どこか落ち着いたイメージをお持ちの方もまだまだ多そうな昨今…結論から言いますと、「小倉井筒屋」さんはフレッシュに進化していました!

自社プロデュースのセレクトショップに、その意思がありありと表われていました。わたしたち編集部が感じた「進化する小倉井筒屋に行こう」を、前編・後編でお届けします。

かつて少年だったオトナ世代のみなさん。こういうの、好きでしょ?

本館5Fのエレベーターを上がった正面が「Stand up↑(スタンド・アップ)」さん。

ここ5Fは紳士服フロア。「Stand up↑」も、ぱっと見の通りアパレルが中心のお店。今はワーク、アウトドアスタイルを中心にした、奇抜ではなくベーシックで永く使えるものが多数展開されています。

ワークスタイルでもしっかり大人っぽいテイスト。

トレンドに左右されないスタンダードの安心感。

今回、ショップマスター(責任者)の左右田(そうだ)さんにお話を伺いながら、店内を案内していただきました。

左右田(以下、S):こちらは、40代前後の男性のお客様を想定したショップです。今までお取り扱いがなかったテイストを揃え、新しい層のお客様に向けて発信していきたい、という想いから、2022年にオープンしました。

副編集長ニシヤマ(以下、N):やっぱりそうですよね。私、モロその世代なのでまんまと撃ち抜かれてしまいました(笑)

S:あ、ありがとうございます(笑)私たちの井筒屋バイヤーの先見の明として、これから人気になると思われるアイテムも発掘しているんですよ。

N:確かに百貨店のバイヤーさんの腕の見せどころでもありますよね。アンテナの高さとかセンスとか。身に着ける系のアイテムはシックなレザーを中心に展開。ハットやキャップ、アクセサリーも主張控えめながらも存在感を発揮

S:SNSはもちろん、他店や展示会に行って、自分の目で「今何が人気なのか、そしてこれからの流行はこれだ‼」をキャッチしています。40代の男性を中心に好まれるようなアパレルや雑貨を揃えて、「ライフスタイルそのもの」をご提案しています。たとえば、男性コスメって今需要がとても高まっているので当店でお取扱いを始めました。まだ体験したことのない北九州エリアの方々に触れてもらいたいと思っています。

パッケージだけでも所有欲をそそられるコスメ、フレグランス

N:そうですよね!アパレルだけじゃなくて、ペンなどのとか釣り竿もあるし(笑)

なんと!LAMYのペンと一緒にROOSTER GEAR MARKETというブランドの釣り竿が!アウトドアブランド好きにはたまらない、ちょっとマニアックなチョイス

用はなくとも身につけたくなるリール(男子あるある)

S:男性は特に、小物類がお好きな方が多くて。入店のキッカケになればと思っています。入口のポップアップスペースは、オススメを提案しています。

普段お目にかかれないアイテムをご紹介し楽しんでいただこうと思っています。先月はPlayStationさんのコントローラーのデザインをした時計やマグなどを並べました。ちょうど、夏の帰省シーズンだったので、ご家族で、お子様にも喜んで頂けましたね。

N:インスタ見ましたよ!欲しいグッズありましたもん(笑)

S:お洋服以外でもいろいろな発信をしていきたい場でもあるんですよ。たとえば、お取り扱っている商品そのものだけではなくて、それぞれのブランドが持っているストーリーもしっかり見てセレクトしています。コンセプトは「かっこいい大人の男性が選ぶべき、“普遍的で優れたもの”と“男心をくすぐる雑貨”を提案するお店」ですから!

丁寧なブランド解説POP。服を通じた世界観が伝わってくる。

N:まさしくそうですよね~!そういうセンスがある人たちがこの地元の老舗百貨店にいるっていうことが、なんだか嬉しくて頼もしいと思ったんです。やっぱり北九州は福岡に比べるとお店が少なくて、ネットに頼らないといけないのかな、とか、福岡まで行かないといけないのかな、と思っていました。

けど、負けてない思うんですよ(興奮気味で若干失礼💦)。こういう小物のセンス、世界観ありますよね。

S:そうそう、女性のお客様来店も多いんですよ。男性への贈り物を探しに来られたり。ギフトを選ばれる方、ギフトをいただく方のお気持ちを想像し、共感できる時はとても嬉しいですよ。また、紳士服売場ですがユニセックスなアイテムもセレクトして、誰もが楽しめるを目標にしています。例えば私が今着ているHOLLYWOOD RANCH MARKETとても喜ばれますよ。

Stand up↑(スタンド・アップ)が伝えたいコト

N:ところで、この店名「Stand up↑(スタンド・アップ)」はどういうところから来てるんですか?

S:スタンダード(以前からあるもの)、立ち上がるという前向きなイメージ、から、進もうぜ!変えようぜ!ということですね。ホントにそういうポジティブなパワーみたいなものが(このお店には)あって、楽しいんですよ。

N:「行こうぜ!住もうぜ!」に通じるかも(笑)楽しいんですか!(たしかに楽しそう)

S:ここには、いろいろな人や情報が集まってきて、しかもあまり井筒屋に来られなかった層の方もいらっしゃるので、その方々からもらう影響や情報もあって。私たちも勉強になっているんですよ。

N:おお、なんだかいい相乗効果ですね。

S:「お客様と一緒に感」があるんですよね。まあ、ホントはこちらの方がたくさん知っておかないといけないんですけど(笑)個人のセレクトショップに行かれている方が多くご来店いただき、私たちにとって情報収集のキッカケにもなっています。

北九州市内のショップでは貴重なBRIEFINGがお目にかかれる!

N:個人的には、こういう本も置いているところにアイデンティティを感じるんですけど(笑)歴史とかアートとか宗教学とか、アカデミックな感じもちゃんとあって。知的な部分も満たしてあげられるってすごい高度なことですよね。

S:そうですね。やっぱり今世間で何が起きているかっていうことをキャッチしたくて。そして結構すぐ売れちゃうんですよ。

N:これも贈り物にもいいですよね。本屋さんやネットだと多すぎて選べないけど、ここのスタッフの方の目利きがされた本なんだ、っていう安心感があるし。いやー、こういうお店があることをもっと早く知りたかったですね(笑)

例えば、贈り物をするときなんか、ネットでは限界があるなーと。大きさはどれぐらいかな?手触りはどんな感じかな?とか。あと、サンダル目当てで来たけど「こんなコップあるんだ!」とか、そういうセレンディピティな出会いはネットじゃなかなかないので。

S:そういった場所、空間を目指していきたいですね。

N:じゃあ、僕はまんまとハマったわけですね(笑)それに、単に商品のオススメというより、「アイテムのチョイスを通じてお客様と一緒に歩んでいきたい」という意思をものすごく感じました。

今後、どのようにして行きたいとお考えですか?

S:「進化」したいですね。新しく出てくるブランド、お客様のご要望を、お店のコンセプトはそのままに、商品は入れ替えが随時ありつつその時その時の時流を捉えながら新しいものを入れて、来るたびに何か新しい発見がある、という風に。そういう時間って豊かだと思うんですよ。その瞬間が楽しめて、「また次も来たいな」って思ってもらいたいですね。
お客様と一緒に歩みながら、しっかり共感しながら、でもさすがプロと思わせる部分も持って、この地域の方々にいろんなステキなことがあるよ、って私たちが自分の力で発信していきたいんです。そして私たちのショップを通じて紳士服フロアにもっと賑わいを与えられるよう、これからも永く愛されるショップを目指します。

N:本日は貴重なお話ありがとうございました。

 

(つづきます。)

 

前編はここまで。後編では、女性に嬉しい美を全方向から支える「Bmore(ビー・モア)」さんに行ってイロイロ聞いてきます。お楽しみに!

 


小倉井筒屋 本館
Stand up↑(スタンド・アップ)

場所:小倉井筒屋 本館 5F
   〒802-8511 福岡県北九州市小倉北区船場町1−1

小倉井筒屋公式Instagram:@kokura_izutsuya
小倉井筒屋公式HP:https://www.izutsuya.co.jp/storelist/kokura/

※詳細はSNS、公式HPからチェックしてください。