はじめての挑戦で、一番苦労したこと

A いやー、これはもう、純粋に「信じてもらえない」ってことでしたね。

F そうそう、初めてのことだったから。

A 僕としては、「やばいやばい、面白そう!一緒にやろうや!」って100人に話したら100100中で返って来ると思っていましたから(笑)
実際は、話に行けばいくほど現実を思い知りました。「もう『わっしょい(百万夏まつり)』があるから」「平日に人は来ない」「週末だけでいいやん」「お盆休み終わった後に盆踊りって、盆踊りの意味わかってる?」とかそういう意見を頂いて、うーん・・・と。

N あ、あぁ・・・(オトナの意見だ・・・)

A 運営は進んでいてもう後には引けないし、これだけの予算が必要って分かっているし・・・協賛していただける企業様が現れないと開催できないけど、信じてもらえないっていうのが・・・。

F ふたりの脳みその中には完成形が見えているんですけど、それを伝えられなかったというか。本当に最初なんで前例がないから動画なんてないし。

A 正直言うと、本っっっ当にしんどかったですね。もう後には引けない→だから協賛を集めなきゃいけない→けど信じてもらえないの負のループで。

F 脳みそ破裂状態だったよね。ずっと脳が痛い、耳が痛いって言ってて。やる気はあるのにずっと言ってましたね。

N ちなみに、何社回ったんですか?

A 数えてないけど、100以上はあったと思います。とにかく電話して電話して電話して、会わせてくれ会わせてくれ、って。

N そうだったんですか・・・ムチャクチャ辛かったですね・・・でも、あのポスターの図柄、よかったですよ。あれで何をしたいのか、とか、世界観が伝わったんじゃないですか?

A あれチームメンバーが作ってくれて。「知らんけど昭和ってこんな感じだろうな」って(笑)(昭和の街で有名な)豊後高田市にロケハンも行きました(笑)

F あのビジュアルを市民の皆さんに何回も見られるように計算していました。地上戦・空中戦って分けて。地上戦はもう完全にドブ板営業で、小倉駅でビラ配りとか、小学校の各クラスにチラシを配るとか。北九州市の全幼稚園・保育園・小学校・中学校に約12万部。

手作りのチラシをアナログな手法で配布

N すごっ!!

F クラス毎の人数に分けて、「61組は35人だから35枚」とか、そこまでやって(笑)空中戦はSNSのこと、チームメンバーみんなでやりましたね。

N 更新頻度ヤバくなかったですか?よく見たら、関係者じゃない人も(インスタに)上げてましたし。

F ええ、インフルエンサーの方々に協力をお願いしていたんです。SNSは世界に向けて叫んでる、と思っているんですが、今回はインフルエンサーの力を借りて、北九州の空に集中して叫ぶみたいなイメージでした(笑)
10万人呼ぶためには100万人に届けようと思っていて。来場率10%で設定していました(笑)
結果的に、初日にインフルエンサーのご本人がたくさん来てくれて、主体的に拡散してくれたんですよ。結果、トータルで60万人ぐらいが見てくれた(笑)

A 30万人フォロワーを持つ人がフォローしてくれたり、僕らが配信したものがフタを開けてみたら10何万回再生されてたりとか、初日だけで一気に何十万も拡散されました。60万のチラシ配るのと一緒ですもんね(笑)何週間もかかってチラシを配り終えたのに、一瞬で(笑)

F 令和の広報ですね(笑)

A それからもうずっと右肩上がりの来場数で。月曜日だけ雨の影響でちょっと下がったけど。

F 最初の土日より、平日の方が来場が多くて(笑)ありがたいことに、あれだけ拡散してもらったおかげで、9日もあるなら1回行ってみるか」という空気が「行かないと損」みたいな空気に変わったんですよ。

A 「え?行ってないの?」みたいな空気が流れたね(笑)

F 人間って損したくない気持ち持ってるから、「行っとかないと!」ってなったのかも(笑)

A 新規の方も来られたけど、リピーターの方もかなりいて。やぐらからマイクパフォーマンスで「リピーターのひとー?」って聞いたらかなり手が上がりました。