キタキューらしからぬ?老舗らしからぬ?センスが光るセレクトショップを、小倉井筒屋さんが直運営していると聞き、「これは気になる!」と、移住 副編集長のニシヤマは早速、現地へ向かいました。
北九州の老舗百貨店 小倉井筒屋 × セレクトショップ=地元に寄り添う力
女性の美を全方向から支えるおもてなしの数々「Bmore(ビー・モア)」さんにイロイロ聞いてみました!
北九州の人に長年愛されている百貨店「小倉井筒屋」と聞けば、やはり「老舗」の印象も強く、「百貨店」と聞けばさらに、シニア御用達の「高級でハイソ」という、どこか落ち着いたイメージをお持ちの方もまだまだ多そうな昨今…結論から言いますと、「小倉井筒屋」さんはフレッシュに進化していました!
自社プロデュースのセレクトショップに、その意思がありありと表われていました。わたしたち編集部が感じた「進化する小倉井筒屋に行こう」を、前編・後編でお届けします。
前編はこちら:
進化する小倉井筒屋に行こう:前編 〜男心をワシ掴み「Stand up↑」のツボ押しセレクト〜
自分磨きが楽しくなるアイテムで、毎日のキレイを見つけてみませんか?
本館4Fは婦人服フロア。「Bmore」さんは、もっと美しく、健やかに、そしてファッショナブルに!いま話題の美容器具から、美容サロン限定のヘアケア商品、エイジングケアコスメやフレグランス、ファッション、パーソナルギフトまで、毎日をもっと楽しく、美しく、健康的に過ごせるアイテムが所狭しと並ぶセレクトショップ。
今回、ビー・モアのスタッフさんにお話を伺いながら、店内を案内していただきました。
副編集長ニシヤマ(以下、N):本日は宜しくお願いします!女性向けのショップに来る機会は多くない私ですが、パッと見でも扱っているジャンルが広い気がします。まずはこのお店のコンセプトを教えてください。
ビー・モアのスタッフさん(以下、B):女性が関心を持っている、ファッションや健康、ライフスタイルなどを、このフロアトータルでご提案しています。そういう総合的な面でお客様に喜んでいただきたいというのがコンセプトですね。
副編集長ニシヤマ(以下、N):確かに、幅広いアイテムがありますが、美容器具も充実していますね。
B:こういった美容家電って興味はあっても、実際に触れたり、試したりできる機会はそう多くないですよね。でも、フロアにあることで「お洋服やコスメのついでに、ちょっと触ってみようかな」って気軽に手に取って頂けるんですよ。こちらのヤーマンさん、リファさんは特に人気で、TVやネットでも注目度が高いのですが、実際に商品を手に取れるところは限られていますので、来られたお客様は「これこれ!本物が見れた」とおっしゃいます(笑)
N:「Stand up↑(スタンド・アップ)」【前編】さんでも、同じようなエピソードが(笑)
別のテナントさんがお客様を案内してくれるケースも
B:ほかにも井筒屋だから特別に置かせていただいているブランドやアイテムもあります。同じフロアの別のテナントさんが「あのショップに置いてますよ!」と、お客様を連れてきてくれるケースもあるんですよ!そのテナントのスタッフさんも一緒になって見たりとか(笑)
N:よそのテナントさんがですか!
B:それぞれのブランドの販売員さんがお客様と会話される流れでお連れになるんです。女性ならではの共感性ですね。お客様に限らず、皆さんが興味あるものをこうやってご提案できるのは、私たちも楽しいです。
N:うわぁ、それは嬉しいですね。もっといいものをお届けしたいなって、思いますよね。
S:たとえば、化粧品はいわゆる百貨店1階の化粧品ブランドさんとはジャンルの異なる、ナチュラルな、SDGs的な、素材にこだわったものを扱っています。
N:お客様に「ここに来たらこの商品がある」のような認知が生まれているんですね。
B:九州では当店しかない、知る人ぞ知るブランドも扱っているので、けっこう遠方から会いに来てくださる方もいらっしゃいます。
N:そうなんですか、すごい!逆に「当店だから提供できるものを」って思うと、スタッフさんたちの目利きとか、情報収集とか、すごい頑張んなきゃいけない部分もあるのかなと思うんです。皆さんで情報収集や勉強会とかされているんですか?
B:今はSNSが主流にはなりますけど、出張で勉強したり、アンテナを張って気になるものはどんどん追及して「うちで扱うにはどうしたらいいんだろうね?」ってみんなで話したりしていますね。実際に導入するのは簡単ではないですけど。こちらのドレッサースペースでは、ドライヤーやヘアーアイロンなど、実際にお試しいただけます。お客様の体験からもヒントをいただいています。
プロが選んだ注目のアイテムたち
N:こういうマッサージガンとか健康器具もありますね。ほんとトータルでここで一か所で賄えますね。ところで、最近のおすすめアイテムってありますか?
B:今、お薦めしているのは、こちらの日傘です。コペンハーゲンのブランドで、プライスもお手頃ですが、遮光も99.9%できて、デザインも凝っていて人気ですね。
N:私でも分かります(笑)お上品ですね。
B:なかなか日本のブランドにはないデザインです。日本の晴雨兼用の傘は、こういうデザイン性の高いものってありそうでないんですよ。
あと、実は先日上がってきたばかりなんですけど、UNDERCOVERのショーにも出た、Brigitte Tanaka(ブリジットタナカ)という、最近日本に一気に広がってるブランドがあるんですが、そちらとコラボすることになって。色とか全部自分たちで考えて、Bmoreのイメージをお伝えして作っていただきました。
N:オリジナル商品ってことですか?
B:コラボ商品ですね!Bmoreはエコの観点から、オリジナルのショッパーを作らなかったので、そういう使い方もしていただけると嬉しいですね。パリから直接仕入れています。
N:なんだか使うのがもったいない気もしますね(笑)
本能的に「かわいい」と思えるセレクト
B:私たちもこういうワクワクするようなものを橋渡しできれば1番嬉しいなと思っています。今は情報が多い中で選択するのが難しい。実店舗は目の前でお客様のニーズを聞きながらオススメできます。ぱっと見て可愛いと思えるものがあるとやっぱり嬉しいですからね。女性は色とかデザインとか、瞬間的に本能的に「かわいい」って反応しますから、そう思って頂けるものが増やせたらいいなと思っています。
N:この辺、フレグランスが見栄えがしますね。
B:フランスのブランドで100BON(ソンボン)と言います。
世界的に有名なフランスの調香師ジャン=クロード・エレナが手掛けたものなど、本格的な香りを手軽に楽しんでいただきたいという意向で、お求めやすいプライスラインになっています。若い方の反応が良くて、遠方からも、このブランドを目指して来られます。やっぱりヨーロッパ文化圏の製品は、デザインも垢ぬけてますね。
感度が高い方は、こういうものがあるとちゃんとご存知です。だから「ここにある」と伝えたい。そうすれば「井筒屋に行こう」となるから。百貨店に来られない若い方も多いと思うので、ご来店の動機になれば良いなと思っています。
上品な大人のムード漂う丁寧な作RI
B:この(BORDERS at BALCONY)はアナウンサーの方が最近よく着ていらしゃいますね。仕立てが良くて、素材が良くて、すごく丁寧に作られているので、大人の女性におすすめしたいですね。ちゃんと質でご満足いただけます。
B:こちらはsupport surfaceというブランドで、コレクションブランドなんですけれども、すごくこれも綺麗で。立体裁断で大人の女性に着ていただきたいと思っています。
N:素材がちょっと光沢があって、上品な雰囲気ですね。
B:1点1点すごく大事に作られてるメーカーさんで、展示会でもフィッティングモデルがいて、その人に着せて、どの生地で作りましょうか?というセミオートクチュールを展開されています。
B:BEIGEもファンが多いブランドですね。ONWARDさんのブランドです。ここは企画とかデザイナーの方の情熱がホントにすごい。たぶん本当にお洋服好きな方なんだろうなと。
シンプルなんですけど、いつも斬新な提案もしてくれる、安心感があるブランドです。実はスーツが人気のブランドなんですけど、私たちの店舗では日常に着るものをピックアップして入れています。
こういうブランドを日常的に身につけたい、柔軟な感性の方が多い気がしています。元々セレクトショップが発展した地域だと思うので。ベイブルックさんとか、今東京ですごい人気になってるジジノさんっていうお店があったりとか、アゴストショップがあったりとか。そういったセレクトショップで育ってきた方が多いのかなって思っています。
年齢は目安に過ぎない
N:ファッションが好きで個性的で、柔軟な感性を持つ方が多いと?
B:それに、そもそも女性って年齢じゃないんですよね。その方個人の感性というか、いわゆる年齢で30代40代と区切るということではなく、60代でも、30代40代のセンスを持っている方が凄くたくさんいらっしゃいます。「目安としての年齢」はあっても、年齢そのものは本当に関係が無くて、柔軟な感性で自分らしく楽しむのが女性なのではないかと思います。
N:本当にそうですよね。みなさんイキイキとご自分のファッションやライフスタイルを楽しんでいらっしゃる。井筒屋に来ると特にそう感じますし、スタッフの皆さんは最前線で女性の輝く姿を目の当たりにされていますもんね。
もしかしたら、北九州の独自性の面もある気がしていて。もともと五市合併の歴史から文化的にもゴッタ煮で、それぞれの地域の個性が重なっていることも、価値観が個性的なところに繋がっている気がします。
そう考えると、様々な個性がある文化を支え続けてきた井筒屋だから、これだけの生活を彩る幅広いアイテムがあることも納得ですね。
B:井筒屋がセレクトショップを打ち出すことには意義があるし、私たちもやりがいがあります。もっと盛り上げたいなって思っています。
N:おおお!メチャクチャいいワードが出ました。今日インタビューさせて頂くにあたって、お店のコンセプトやおすすめ品紹介はもちろん、北九州や地元への思いも話してもらいたいなと思ってたんですが・・・いやいや、わざわざこちらからお尋ねする必要なかったですね(笑)
B:私が井筒屋に入社した当初から来てくださるお客様が何人もいらっしゃいます。井筒屋のお客様って、本当に長く愛して下さるんですよ。そのお客様と一緒に成長してる感じがするので、そのお客様に本当に喜んでいただけるものを、ずっとご提案できたらなと思っています。
インタビューを終えて
N:メンズフロアの「Stand up↑(スタンド・アップ)」さん【前編】と重なる、自社プロデュースならではのセレクトショップにかける強い思いを感じました。
B:自主編集売り場(セレクトショップ)には、「地元のお客様に育てて頂いてここまで来たので、地元のお客様に喜んでいただけるものを発信していこう」という想いがあります。私たちはその想いを、それぞれのカテゴリーでどう表現できるか、を実践しています。
N:これからも小倉井筒屋さんから目が離せませんね!
小倉井筒屋さんの「長い歴史の中で地元と共に歩んできた」という強い想いと誇りを感じました。お店作りや商品選び、百貨店が魅力的に進化していることを教えていただきました。
(おわります。)
前編はこちら:
進化する小倉井筒屋に行こう:前編 〜男心をワシ掴み「Stand up↑」のツボ押しセレクト〜
小倉井筒屋公式Instagram:@kokura_izutsuya
Bmore(ビー・モア)
場所:小倉井筒屋 本館 4F
小倉井筒屋公式HP:https://www.izutsuya.co.jp/storelist/kokura/