行きたい街・住みたい街をテーマに街の魅力を紹介する「iko-sumo.jp」。今回は、北九州市小倉北区上到津にある市民憩いの動物園「到津の森公園」さんの魅力をご紹介します。
初めて動物にふれたときのことを覚えていますか?
手のひらから伝わったのはあったかくて ふわふわしてて 呼吸をしててこんなに小さいのに “生きている” という感覚。実際にふれることで、“いのち”の大切さを自ら学んでほしい。約26年間動物たちのそばで働いた飼育員さんの思いです——
今回ご紹介するのは、北九州市内で育った方なら誰もが知っている懐かしい思い出がつまった「到津の森公園」。ロバの乗馬、ヤギのエサやり、モルモット・ウサギのタッチタイムなど。子ども向けのふれあい・体験コーナーがあったり
芝生広場や遊具、ベビールームや親子トイレなどの施設も充実していたりと、ファミリーが1日中遊べるレジャースポット。遠足シーズンには小さなお客さまが多く訪れ、団体による利用が増えますが、春・秋だけではなく、1年を通して楽しんでもらえるようにと四季を感じられるイベントも開催しています。
【2017年 夏の注目イベント】
■ 夜の動物園:8月の週末(金)(土)(日)及び14日(月)・15日(火)
閉園時間が21時まで延長!動物たちの夜の表情を見に行こう。園内がライトアップされるのでデートにもおすすめです。
■ 星降る花火ファンタジー:8月19(土)・20日(日)、26日(日)
広場で打ち上げ花火を実施!家族・友達みんなで夏の風物詩を味わおう。
■ 竹灯籠と一万本の線香花火:8月27日(日)
線香花火の幻想的なあかりに夏の終わりを感じられるイベント。
毎年恒例の林間学校も今年でなんと80周年!3世代に渡る卒園生も珍しくないようですね。
【2017年:第78回林間学園日程】
■ 1学期:8月14日(月) ~ 8月18日(金)
■ 2学期:8月21日(月) ~ 8月25日(金)
約26万人の署名から「到津の森公園」へ
1932~2000年の間、市民に親しまれた「到津遊園」が1998年に閉園の発表。そのとき、なんと約26万人の存続要望の署名が集まりました。市民の声を聞き北九州市が存続へと動き出しました。北九州市がどうぶつの公園協会?に運営を依頼。2002年「到津の森公園」として開園し、現在では約40名の職員(うち飼育員は21名)によって日々運営されています。
また職員だけでなく、エサの栽培・カット、植栽のプレートの作成、園内ガイドなどの業務をボランティアで行う「森の仲間たち」も大きく携わっています。
ゾウが毎日どれくらいのエサを食べるか知っていますか?
動物園の中でも大きなからだをした人気者、一体どれくらいごはんを食べるのでしょう。
答えは、1日約50㎏!約5,000円分をたいらげる食いしんぼうには、年間で1頭あたり約200万円の食費がかかってしまいます。
このように莫大な費用がかかるエサ代を支援するために「動物サポーター」(個人:1口1,000円~、法人:10,000円~)の制度があります。
また、「友の会」(個人:1口1,000円~)による公園運営費の支援も合わせて、動物たちは毎日元気に過ごすことができています。
存続を求める署名運動に始まり、運営を助けるボランティアの存在。そして、このような地域の企業や市民からの協力があるからこそ…到津の森公園は今日もまちの中の動物園としてあり続けます。
散歩道の先に
今年で15周年を迎える到津の森公園は、小さなこどもからおじいちゃんおばあちゃんまで幅広い年齢層が訪れ、春には550本の桜のお花見が楽しめたり、緑に囲まれ、おいしいお弁当を食べたり、子どもが力いっぱい走り回ることができるような動物園としてだけではなく、公園としての役割も持っています。
今日は天気がいいから散歩に出かけてみよう。そんな日常の先に、ひとと動物が共生する、みんなで支えるまちの公園。小さいころパパとママに連れて行ってもらったあの場所に、今度はあなたが親として あの子を連れ出してみませんか?