地域の魅力を「行きたい街・住みたい街」視点で発信する「IKO-SUMO」。編集部のある八幡西区からだいたい1時間半で行ける「篠栗エリア」をご紹介します。ピンと来たら、ぜひ参考にしてみてください。

移動はさっくり、滞在はのんびりじっくりがいつもの休日にちょうどいい

車の運転…苦手ではないけれど、2時間以上となると時間的にも体力的にもちょっと…。
ほんの少し長めのドライブと、普段行かない場所でその場所でしか体験できないこと、ちょっぴり旅行気分でリフレッシュする休日を過ごしませんか?

篠栗エリアの目的地は王道の2つ!
篠栗九大の森と、南蔵院

福岡県糟屋郡篠栗エリアのおでかけスポットとして代表的なこちら。
高速道路を使わず、車で1時間ちょっとです。[※行こう住もう編集部のある八幡西区から]
国道200号線を南下、飯塚から201号線を福岡方面へ向かいます。
JR篠栗線も走っています。鉄道橋も美しい。

その1「ありのままの自然を散歩できる森」
篠栗九大の森で森林浴

まずはじめに篠栗九大の森をご紹介。九州大学の演習林(林学の研究や教育のため活用される)として、大学の敷地内にあり、中心の蒲田池を囲む約2キロの遊歩道が一般にも開放されています。
約17ヘクタールある「森」には、約50種の常緑広葉樹と、約40種の落葉広葉樹が生育。大学と篠栗町が共同で整備や管理を行っているそうです。
駐車場は北側と南側のふたつ。森の中を往復して同じ駐車場に戻ってもいいし、車を止めた入口とは逆側から出て、森の外の一般道を歩いて駐車場に戻っても良い。今回は広々な北側駐車場に停めました。

※情報が更新されていました。

車道の工事に伴い、下記の日時において北口ゲートを閉鎖し車両の通行を禁止します。工事期間中、北側駐車場は利用できません。徒歩による遊歩道の通行は可能です。
閉鎖期間:2019年8月5日~2019年8月9日
閉鎖時間:終日

森林セラピーの認定を受ける森

森林セラピーという言葉、ご存知ですか?
森のかおりや木漏れ日に触れると心が落ち着き、さわやかな気持ちになることは誰しも感覚的に経験がありますよね。いわゆる森林浴。それを科学的に解明し、心と体の健康づくりに役立てようとするのが、森林セラピーです。
篠栗町では森の案内人を養成しており、森林セラピーを体験したい方は、ガイドも受けられるそうです。
※希望日1週間前までに申し込みが必要

ガイドもそそられますが、自分で森の案内図を確認。のんびりお散歩スタート!

木漏れ日がゆらゆら。森好き、公園好き、庭好きの私としては、吸い込まれそうな気分でした。あまりの心地よさに長居してしまうかもしれませんので、しっかり時間は確認しておきましょう。

裸足でアーシング体験

早速、友人にすすめられ思い切って裸足になってみました。整備された公園ではありませんが、遊歩道にゴミが落ちていたり、破損物が転がっては無さそうでしたので、自然をおおいに感じるためにトライ。
あくまで自己責任で「〇〇をやってみた!」のたぐいです。虫たちもあちらこちらに散歩中ですし、蛇とかも出るかもしれません。
子供の頃は運動場では裸足なんてことあったけど、大人になると砂浜以外で裸足になったこと、なかったな。
アーシングとは、素肌で地球の大地に直接触れること。現代人は日々電気製品に囲まれ、体に電気が滞留しているとも言われます。アーシングはこの体内電気を体外に放出し、大地のエネルギーにつなぐことだそうです。
ウッドチップが敷かれてふかふかしているところや、枯葉の絨毯、前日の雨が乾かずしっとりした地面もあって気持ちいい。細かい砂利道は足つぼを押されてちょっと痛い。足裏で地面を感じ、足元をよく見て進みます。
こちらはもみじ広場。7月の緑が濃い時期でしたが、秋になると色づくのでしょう。
地図では森の中に4つ広場があり、この時はきちんと手入れされていて、奥の方まで行けました。
お弁当を持ち込んで、ピクニックなんかもいいですね。
2キロなので、止まらずさくさくと歩けば30分ほど。
木々を観賞してのんびり散策しているグループもあれば、ウォーキングのため何度か往復してる方も。おしゃれして撮影に来ているカップルや女性達、スマホを握ってただただ歩いている少年もいました。ポケモン探しかな?
森の中ですれ違う人にはどちらともなく「こんにちは」と挨拶が交わされます。「あら〜裸足?気持ち良さそうね、気をつけてね」「この先に座るところあるよ」知らない人との会話もここでは心地よく感じます。

幻想的な絶景と話題の「水辺の森」

なにかの写真で見た絶景とは違ったけれど…これが噂の絶景ポイントか!
ここ数年、自然の水面に映る風景とそこから伸びる円錐型のような美しい木々、落羽松(ラクウショウ)の眺めが幻想的と話題の場所です。
WEBや雑誌でも注目され、神秘的な絶景を写真におさめたい!と意気込んでいましたが、季節や天候によって見える風景が変わるようです。それが自然。人間の都合には合わせてくれないところも、魅了される理由です。
梅雨シーズンの晴れ間だったので、池の水も増えてるだろうと期待はしていましたが、今回は、残念でした。
ただ、見方を変えれば発見も。地面からニョキニョキと、木と同じような形の何かが顔を出している。これは呼吸根!水分の吸収も排出もする大事な役割です。
(*湿潤地に適し、沼沢地での根元が少し水につかった状態で自生することが多い。)と書かれている通り、水にすべて浸かっている状態だと見られないものだと思うと特別感もありました。

見どころは、たくさん。
楽しみ方は自分次第。

このSNS時代。写真を撮って誰かに見せることが目的になりがちなのは私もそうかもしれません。せっかくのおでかけ、五感をフルに使い豊かな時間を過ごしたいですね。
栗の木には実がたくさん付いていました。これから秋になると、大きくなって色づいてはじけて、足元に転がる。そうなると、やっぱり裸足は危険ですね。
この森の重鎮のような大木。木肌が細かくひび割れ、長い年月とぬくもりを感じます。歩いていく中で目を惹く木や葉っぱがあったら、触ってみるのもおすすめです。目で見る印象とは違う植物独自の質感を楽しめます。
じっくり歩くと足元にも、発見が。この日だけで7種類くらいの色・形が様々なきのこを見つけました。ふいにひょっこり出てくる姿が愛らしくて、後半はきのこ探しで楽しめました。
この日一番のお気に入りの足回り。木を見るとついつい根元を見てしまう。足フェチみたいなものでしょうか。誰にだってそうゆうとこ、ありますよね。
ごつごつとした根っこや、絡まった根っこなど、根っこや、それぞれの木の幹と肌の違いを見るだけでも楽しめますが、この日は四方八方に均等にバランス良く伸びている根と、樹皮が割れずにつるっとしている肌、「スダジイ」というお爺さんみたいな名前なのに若々しい姿に心惹かれました。
じっくり2時間かけて歩きました。
正直、ただただ歩けば一瞬の遊歩道。
あずまややベンチが所々にあり、自然を感じながら休憩することができるので、ゆったりとしたひとときを過ごしてみてはいかがでしょう?
裸足で歩いたせいか、帰りには長年冷え性の足がじんわりホカホカ。はじめての感覚でした。
散歩しながら澄んだ空気を吸い、鳥の声や揺れる木々の音を聞き、土や木に触れ、空を見上げる。
子供の頃、夏休みにしていたような時間をあえて作ってみるのもいいかもしれません。
絶景の水辺の森も、次回に期待。
紅葉の時期にも訪れたいと思える森でした。

その2 世界最大の涅槃像「南蔵院編」につづく