最近、キタキュウマルシェや、撥川ホタル祭り、北九州の幼稚園や保育園でもちらほら開催、新たな賑わいを生み出している話題の「出張こども大工」、真剣な子どもたちの眼差しが印象的で、今までにないタイプの屋外型体験イベント。


そもそも、こどもと大工ってなんだか異色な組み合わせ感…。大工さんの技術って危険を伴う印象だし、職人気質で硬派な男たちの世界ってイメージ、こどもたち怖がっちゃいそうじゃない?
大工さん体験ってDIY的な話かな?とわたしの中でしっくりと腑に落ちなかったので、今回は「出張こども大工」発案者である大英工務店の鮎川さん、大工の新井さんにお話聞いてきました。

聞き手:編集長佐々木 (以下佐々木) 
話し手:大英工務店 鮎川さん(鮎川) 大英工務店大工 新井さん(新井)
ロケ地:ONEHOUSE

佐々木「こども大工って聞いた時のイメージがあんまりパッとしなくて『こども×大工』って異色な感じないですか?実際にどんなことをやっているんですか?」


鮎川「子どもと大工ってあんまり言われてピンとくる組み合わせではないと思います。でもこういった機会がないと、子どもが大工さんに触れる機会もほとんどないんですよ。要は子どもに『大工』という職を知ってもらうきっかけにもなるってことです。異色でいいと思います、むしろそこが狙いです。

「こども大工」の内容としては、家を作る時の廃材を使って、こどもたちに椅子を作ってもらっています。
背もたれとかがついてる本格的なやつではなくて、簡易的な。もちろん、大工さんと協力してもらって。
工具の使い方とか、実際に釘を打ってもらったりとかを体験してもらっていますよ!」

佐々木「実際に工具を使ってだと、なんだか危なそう。具体的に気をつけていることはありますか?

新井「もちろん大工が隣で見て、声かけし、手助けしながら行うので、怪我やトラブルを招かないように心掛けています。プロが近くにいる分、間違うこともないので、できた椅子もしっかりとしていて、子どもたちからも好評です。

おうちDIYと違って、最初は知らない大人とになるので、人見知りをする子も出てくるのですが、作業を重ねていくうちに心を開いてくれているのがすごくやりがいになります。」

鮎川「今の時代は『危ないことをやらせない』が第一になってきていますから、学校の運動会も靴を履いて参加するとか。
こう実際に経験するにはちょっと危険、だけどやってみると子どもも大人もやりがいを感じる。じゃあプロと一緒に正しい知識を持ってやってみるのはどうですか?っていう参加型の体験イベントなんです。」

佐々木「それだと親御さんも安心して任せられますね。ちなみにお話に上がっていましたが、こども大工で使っている木材は全部廃材なんですか?」

鮎川「自分は大英産業で働いていて、現場に行くといつも大量の廃材が出ているのが気になっていました。『かなり勿体無いし、まだまだ全然使えそうなのに、どうすればいいんだろう』って。
あとは、純粋に現場での大工の高齢化が気になってたっていうのもあります。

最初に佐々木さんがおっしゃっていたように大工のお仕事についてピンとこない、そもそもあまり知らない人も増えてきている世の中。ただ、『なくなってはいけない職業』だと僕は考えています。
なので、これからを担っていく子どもたちに存分に大工と触れ合ってもらって、こういったお仕事もあるって実際に知ってもらうことも狙いですね。」

佐々木「将来子ども大工をきっかけに、実際に大工になる子どもも出てくるかもしれませんね!」

新井「子ども大工を開催するたびにイベントに繰り返し参加してくれる子も出てくるくらいですよ!
最終的には「大きくなったら大工になりたい!」っていってくれる子どもたちも中にはいるので、その言葉を聞くたびにぼくたち大工も楽しませてもらっている上に喜びを感じています。」

鮎川「子どもと大工さんをつなぐ架け橋の役目であり、環境にも優しく、職人体験を安全な環境で子ども達に提供できるイベントを心がけています。実際にイベント作る製品は持ち帰ってお使いいただけます。

そんな子どもにも、大工にも、環境にもハートフルであたたかいイベントになっているので、まだ参加したことのない人はイベントにてお待ちしております。」

最近ホットな北九州イベント、一度は参加してみるに限る。

新しい繋がり、新しい経験、絶対にさせてもらえるので必見。

行こう住もうは『子ども大工』を応援しています!!!

鮎川さん、新井さんとお話しするのは楽しかったし、2人ともなんだかおもしろそうな職歴だったので、もう一本書いちゃいたいと思います。楽しみにしておいてください。