オーナーSatoshiさんの深遠な構想

オーナーのSatoshiさん。この日は見学者への案内で大忙し。

オーナーのSatoshiさんは、東京で建築に関する仕事を手がけるサラリーマンであり、この場所をクリエイターやアーティストが気軽に利用できる場所として提供したいと考えています。幼少期を過ごした思い出の家をリノベーションし、これまで培ってきた経験を活かしながら、北九州に新しい価値を提供したいという思いが込められています。

From Factory KITAKYUSHU」では、クリエイティブな作業に集中できる環境を整え、地元のアーティストをサポートするだけでなく、東京とのネットワークを通じて、活動の場を広げる可能性も見据えています。

Satoshiさんから依頼を受けた建築デザイナーの岩井一也さん。東京からの移住組です。

「オープン前に一度、親戚に集まってこの物件を見てもらいました。知っている思い出の家の姿が変わったことに若干の違和感は感じつつも、生まれ変わってこれからも遺ること、これからの世代の人たちを支えていくことに対する期待の声を聞くことができました。

今のところ家賃設定は控えめにし、投資物件として大成功したいというよりは、この場所を利用するクリエイター・アーティストの方々が気軽に安心して創作活動に打ち込める環境を創りたい、という気持ちが強いですね。将来は、「From Factory KITAKYUSHU」から生まれたアーティストの絵や作品を買いたい、そんな夢も描いています(笑)」

From Factory KITAKYUSHU」は「創る場づくり」

北九州は製鉄の街として栄え、昔から「モノづくりの街」というアイデンティティを持っています。もしかしたら、プロダクトやアートといった「創造的なモノ」も生まれる街になる可能性を感じます。

「北九州市は“あたらしいことを、はじめやすい街”を標榜しています。私は今まで培ってきた仕事の経験を、この「From Factory KITAKYUSHU」を通じて北九州に接続したいと考えています。
北九州で生まれた作家活動を東京のネットワークに繋げ、もしかしたら東京で活躍できるきっかけになるかもしれないし、最近進んでいる“二拠点生活”をもっと身近にできるかもしれない。あるいは、私たちのような東京在住者が地方へ移住するきっかけになるかもしれない・・・。逆に北九州での経験が東京での新しい働き方や暮らし方の提案の種になる、そういう相乗効果があると思っています」

確かに、コロナ禍以降、リモートワークが一気に広がったことで一時は地方移住が進みましたが、人流はまた都会へ戻り、再び一極集中しているそうです。ヒトモノカネ、あらゆるものがまた都会へ流れていく中、健全な地方創生が実現されるには、都会で磨かれた技術と人材と、地域課題に対する想いが必要なのかもしれません。

空き家問題に向けた新たな解決策

From Factory KITAKYUSHU」は単なるリノベーション物件ではなく、「住む」ためではなく、「創る」ための空間としての新しい視点を提示しています。このような取り組みは、全国的な空き家問題解決のモデルケースとしても注目され、地方創生の一翼を担う可能性があります。
北九州市も実現したい「移住」のきっかけにも、カルチャーやアートの力は期待できるものとなるでしょう。

オーナーのsatoshさんが「From Factory KITAKYUSHU」を通して見据えている未来は、そういう広い領域に跨っていると感じました。

2024年10月から物件の募集が始まり、北九州にとって新たな推進力となるであろう「From Factory KITAKYUSHU」の未来に期待が寄せられます。行こう住もう編集部も、引き続きその成長をレポートしていきます。

 

From Factory KITAKYUSHU

公式HP:https://from-factory.jp/#location
オーナーSatoshiさんのnote:https://note.com/fromfactory/
公式Instagram:@from_factory_kitakyushu

※物件の詳細についてのお問い合わせは、公式サイトへお尋ねください。現在はまだ工房に空きがあるそうです。

(おわります。)